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くしゃみしたらヘッドホンはずれた
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ほんとはこっちを先に見たんだけど、ついつい感想が書きづらくて後回しにしてしまった。


あらすじとか!

マックスは元気でちょっと不器用な男の子。ママやお姉ちゃんに構って欲しいだけなのに、ついつい嫌な事ばっかりしてしまう。その日もママが彼氏とキスしているのを見てしまい、テーブルに載って大暴れ。
ママに怒られたのが悲しくて家を飛び出したマックスは、小さな船に乗って見知らぬ島に辿り着く。しかしそこは見たこともない、かいじゅう達の島だった。


何ヵ月も前からずっとこの映画が封切られるのを楽しみにしていて、やっと見られるってだけでかいじゅうおどりを始めそうな勢いだったんだけど、大体過剰な期待は裏切られるのが常なので、まあちょっと座ってお茶でもしようや(ジョボボボ)と多少クールダウンを試みた訳ですが。
結果から言ってそこそこ満足。なんつーか、ああーマックス分かるよマックスー、て感じ。
子ども特有の感情のぶれというか、子ども(特に男の子)って、大人からすると訳の分かんない事で怒ったり泣いたりするんだけど、実はそれにもちゃんと理由があるわけで。でも子どもだから何で怒ったのか、何で泣いたのかを説明する術が無いんですよ。きっと。そういう、子どもの感情を持て余した挙げ句大事な玩具をギャン!て投げて壊しちゃう感じが非常に大人にも分かりやすく描かれていた。


んで、この映画の肝はやっぱかいじゅうたちだと思うんですが。
凄く良かったのは、かいじゅうたちを決して天使のように描かなかったところ。
特にキャロルというかいじゅうはメンタル的にかなり不安定で、あんなんが近くにいたら関わりたくねーな。と誰もが思うであろう事は間違いない感じなんだけど、そんなキャロルにマックスは親近感を抱く。
彼は自分にとても良く似ていたからだ。

仲間達から反感を向けられるキャロルの味方をしたくて思わず彼らの前に姿を現したマックスは、すんでのところで彼らに食べられそうになる。まあ、マックスは自分が王様だから食べちゃだめ!と叫んで事なきを得るんだけど、私はかなり衝撃を受けた。


え こいつら人間食うの…?


モンスターやないか!

要するにかいじゅうがちょっと怖いんですよね。
ビジュアルは可愛いと言えなくもないし、あれでいわゆる天然というか、動物的なメンタリティだったり、逆に異常に成熟した紳士的な性格だったりしたら、単純な人気はもっとぐんと上がったろうと思う。

まーでもそれじゃ駄目なんですよ。このかいじゅうたちはそれぞれがマックスの分身なわけだから。
仲間に素直になれなくて当たり散らしたり、遊びの最中に突然不機嫌になったり、超付き合いづらいかいじゅうを受け入れ、仲良くなって喧嘩して、それから仲直りをする事でマックスの家出が終わるんじゃなきゃ、駄目なんでしょうね。


本作の製作は決して順調に進んだ訳ではなくて、想定よりもかなり長引いて漸く完成した試作版の試写会ではかいじゅうの造形に子どもが怯えて泣き出したという。
それでも監督のスパイク・ジョーンズは方向性を変えずにこの映画を完成させた。
「僕は子ども向けの映画を作るつもりはない。大人達が子どもの気分に戻って楽しめる映画を作るんだよ」
出来上がった作品を、原作者モーリス・センダックは絶賛した。


この物語は少年マックスが冒険の旅に出て、かいじゅう達との交流を経て成長するというお話。
彼はそれを子どもに向けてではなく、かつて子どもであった大人達に向けて描き上げた。
本作の製作は、スパイク・ジョーンズにとっても一つの冒険であっただろう。


最近特に色んな映画が生まれて、3Dという技術もすっかり映画館に定着する中で、映画って一体何なんだろう。と考える事が多いけど、映画製作っていうのは多分冒険の一つなので。

果敢に、誠実に、諦めず、なおかつ楽しみながらその冒険に立ち向かう。そんな人の作った映画が見たいのだなと思います。
思いました。


鬼才スパイク・ジョーンズという呼び名はあまり好きではないけど、これほど有名で人気の高い原作を見事に映像化して見せた手腕はまさに鬼才。
是非見て欲しいです。
おすすめ!!


今度暇があれば吹き替え版でもっかい見ます。


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