くしゃみしたらヘッドホンはずれた
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椿の香りが目覚めを誘うかもしれんってあほかああああああああああ
ドクトルーっ!!
まったくヘンリー伯爵の乙女思考にも困ったもんです冗談は髭だけにしてくれ。(右図参照)
さて長らくブログのトップに「萩尾祭り開催中」と銘打っておきながらまったく萩尾望都に触れずにおりましたが今漸く萩尾望都パーフェクトセレクション「ポーの一族Ⅱ」の話に舞い戻る機会を得ましたので前回「エヴァンズの遺書」におけるメリーベルが黒いと書き散らかしたまま放置した後を継いで再び書き散らします。いずれにしろ書き散らすんですねうふふ。
さてメリーベルの話である。
メリーベルという存在は常にエドガーに守られ、愛され、庇護される者だった。ポーの一族における秘密を図らずも知ってしまったエドガーは、その運命に翻弄されるがままにバンパネラとなった不遇の主人公であるが、メリーベルは違う。エヴァンズ家へ養子に出された瞬間、メリーベルはポーの呪縛から逃れ、人としての生をまっとうしうる者となったはずだったのだ。なのにメリーベルは自らエドガーの元へ、既にバンパネラとなったエドガーの元へ駆け込む。義理の兄であるオズワルドと、自ら命を絶った愛しのユーシスがいた家 エヴァンズ家を捨てて、自らも永遠の時を生きる忌むべき存在の仲間入りをし いつまでもエドガーに「守られる」者として生きる決意をしたのである。「みんなわたしをおいていった!」と嘆くオズワルドを、恋人のマドンナは優しく抱いて慰める。「おいていきませんとも・・・! わたしたちは結婚するのよ そして子どもを生んで育てて まろやかな家庭を作るのよ なにもかもとりもどせますとも・・・・・・」
![edgar.jpg](http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/7f1be5a0fed7ab44ddd8e6a17783effd/1204724995?w=250&h=169)
どうも兄弟に縁の無いオズワルド
ちなみにこのエントリの最初で出てきた髭の人はこのオズワルドの孫である。
このようにして、人間としての生命を自ら断ち切りエドガーの傍らにいることを選んだメリーベル。彼女は与えられたエドガーの血(エナジー)と体の相性が悪かったのか、諸々の事に弱い体となってしまう。そのためエドガーは常に彼女を過剰なまでに守り助け、メリーベルは兄の庇護をそのまま受け入れることとなるが、実際この関係性は、エドガーとメリーベルが共に存在していく為の、唯一のありようだったのである。メリーベルは全力でエドガーに寄りかかる事によりエドガーを此方に繋ぎとめた。いつだって薔薇を散らして、人間に戻りたがっていたエドガーと共に生きるには 自らを以ってして兄の足枷となるほかは無かったのである。シーラが灰となり、ポーツネル伯爵が馬車の轍に踏まれて潰え、そしてメリーベルが銀の銃弾と十字架に打ちのめされて消えた時 たった一人残されたエドガーのモノローグが挟まる。「幕だ すべてはおわった!ぼくは自由 ぼくはこの世でただひとり もうメリーベルのためにあの子をまもるために生きる必要もない 生きる必要もない・・・・・・」
メリーベルの存在はエドガーを引き留める為にあったのだ。メリーベルこそが、エドガーの存在意義であった。常にエドガーはメリーベルに守られ、愛され、庇護されていたのである。
記憶を失い赤ん坊のようになってしまったエドガーを助ける為に現れたメリーベルが常の彼女と違っていたとしても、その眼差しに まるでエドガーのような鋭い光を宿していたとしても、だから訝るには足らないのだ。今や彼女はバンパネラであり、守る者であり愛する者であり―さながらエドガーの母でさえあったのだから。
つづく!!
まったくヘンリー伯爵の乙女思考にも困ったもんです冗談は髭だけにしてくれ。(右図参照)
さて長らくブログのトップに「萩尾祭り開催中」と銘打っておきながらまったく萩尾望都に触れずにおりましたが今漸く萩尾望都パーフェクトセレクション「ポーの一族Ⅱ」の話に舞い戻る機会を得ましたので前回「エヴァンズの遺書」におけるメリーベルが黒いと書き散らかしたまま放置した後を継いで再び書き散らします。いずれにしろ書き散らすんですねうふふ。
さてメリーベルの話である。
メリーベルという存在は常にエドガーに守られ、愛され、庇護される者だった。ポーの一族における秘密を図らずも知ってしまったエドガーは、その運命に翻弄されるがままにバンパネラとなった不遇の主人公であるが、メリーベルは違う。エヴァンズ家へ養子に出された瞬間、メリーベルはポーの呪縛から逃れ、人としての生をまっとうしうる者となったはずだったのだ。なのにメリーベルは自らエドガーの元へ、既にバンパネラとなったエドガーの元へ駆け込む。義理の兄であるオズワルドと、自ら命を絶った愛しのユーシスがいた家 エヴァンズ家を捨てて、自らも永遠の時を生きる忌むべき存在の仲間入りをし いつまでもエドガーに「守られる」者として生きる決意をしたのである。「みんなわたしをおいていった!」と嘆くオズワルドを、恋人のマドンナは優しく抱いて慰める。「おいていきませんとも・・・! わたしたちは結婚するのよ そして子どもを生んで育てて まろやかな家庭を作るのよ なにもかもとりもどせますとも・・・・・・」
どうも兄弟に縁の無いオズワルド
ちなみにこのエントリの最初で出てきた髭の人はこのオズワルドの孫である。
このようにして、人間としての生命を自ら断ち切りエドガーの傍らにいることを選んだメリーベル。彼女は与えられたエドガーの血(エナジー)と体の相性が悪かったのか、諸々の事に弱い体となってしまう。そのためエドガーは常に彼女を過剰なまでに守り助け、メリーベルは兄の庇護をそのまま受け入れることとなるが、実際この関係性は、エドガーとメリーベルが共に存在していく為の、唯一のありようだったのである。メリーベルは全力でエドガーに寄りかかる事によりエドガーを此方に繋ぎとめた。いつだって薔薇を散らして、人間に戻りたがっていたエドガーと共に生きるには 自らを以ってして兄の足枷となるほかは無かったのである。シーラが灰となり、ポーツネル伯爵が馬車の轍に踏まれて潰え、そしてメリーベルが銀の銃弾と十字架に打ちのめされて消えた時 たった一人残されたエドガーのモノローグが挟まる。「幕だ すべてはおわった!ぼくは自由 ぼくはこの世でただひとり もうメリーベルのためにあの子をまもるために生きる必要もない 生きる必要もない・・・・・・」
メリーベルの存在はエドガーを引き留める為にあったのだ。メリーベルこそが、エドガーの存在意義であった。常にエドガーはメリーベルに守られ、愛され、庇護されていたのである。
記憶を失い赤ん坊のようになってしまったエドガーを助ける為に現れたメリーベルが常の彼女と違っていたとしても、その眼差しに まるでエドガーのような鋭い光を宿していたとしても、だから訝るには足らないのだ。今や彼女はバンパネラであり、守る者であり愛する者であり―さながらエドガーの母でさえあったのだから。
つづく!!
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