忍者ブログ
くしゃみしたらヘッドホンはずれた
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


いいや。書いちゃえ。



ここ数日私の心を支配してきた一本の映画。
興行収入で一気にスターウォーズを抜き去り
狂気の人ジョーカーを演じたヒースレジャーは既に故人
主人公を演じたクリスチャンベールは暴力沙汰で警察に出頭
その他モーガンフリーマンの交通事故騒ぎやら何やら
鳴り物入り、と言うのがふさわしい
すったもんだの中で公開されたバットマン・ビギンズの続編
2時間30分の超大作


「DARK KNIGHT」


ちなみに昨日、7回目の鑑賞を終えて参りました。
早い内に書かないとなー、と思いつつしばらく経ってしまいましたが
それもこれもすべて この作品が何とも評しがたい作品だからであるのですが
もうだらだら延ばしててもしょうがないのでさっくり書いておきます。
多分長くなるので続きは以下。
ネタバレはしてない。

(※)この下書きはこないだの日曜に書き始めました。月曜日に8回目の鑑賞を終えましたので、適宜修正しつつ読んでいただけると幸いです。




この映画を何度も観に行ってるという話をするにつけ、良く言われる事は

「そんなに(何度も観に行く程)面白いんだ?」

という一言なんですが、実際この言葉に対して「そうだよ!面白いんだよ!」とは未だに答えられない。
確かに面白いけど、でも7回観に行くって異常じゃないですか。
そんな異常行動を取る程面白い、というか

観に行った回数=面白さ

という数式には決してならない。だってそれを認めちゃったら今までの映画が

BULL SHIT(くそったれ)

ってことになっちゃうわけで。それはちょっと違う。
ベストだ!今までのベストだ!っていうわけじゃないしさ。
ただ、気になる映画ではあります。
結局あそこってどうなってた?とか
あん時ジョーカーどんな顔してた?とか
あれってもしかしてあーいうこと?とか

後から後から確認したい事項が山ほど出てくる。
観終わった後ものすごい胸に引っかかってくるもんがある。
しつこいですがこれは消化不良とかつまらないとかではなく
面白いから。
なおかつ。

あのシーンマジいい
あの顔マジかっこいい
あの台詞凄い好き
あの構成超怖い
すごいすごいもっかい観たい。

というポイントポイントが複数、無数に絡まり合って出来ている映画だと思う。
ゆえに何度も観に行ってしまう。
気になる箇所を確認しつつ、疑問点について考えながら、大好きな部分は凝視して至福にひたる。
そんなこんなで気付いたら7回観に行ってました。って感じです。
あと多分明日も行きます。映画の日で1000円だから。



バットマンはいわゆる自警団(ビジェランティ)であり、法によって人を裁くのではなく、法によって裁けない犯罪者に私刑を与える事で裁く存在。ゆえに、例え持つ意思が正義であろうとも、彼は宿命的に罪人である。だから警察も表向きは彼を追っているし、深夜にしか活動せず昼は表の顔―ウェイン社会長、ブルース・ウェインとして生きている。
また、彼がバットマンとしての活動を始めたきっかけは両親を強盗に襲われた事であるため、自警団としての活動はどこまで行っても「私怨」によるものであるという側面もまた、彼の存在意義に暗い影を落とす一因である。


ゴッサムシティが犯罪と汚職にまみれた無法地帯である以上、法律は機能せず、裁く者は法律以外のものを武器に闘うしかない。バットマンは、ゴッサムシティという掃き溜めから生まれた、ゴッサムシティ以外のどんな場所でも生まれ得なかったヒーローである。しかしまた、バットマンという存在自体が取り締まる犯罪そのものを助長している。という事実もあるわけだ。ゴッサムシティゆえのヒーロー、バットマンがいるなら、ゴッサムシティゆえのヴィラン(怪人)が生まれるのもまた必然。そしてゴッサムのヴィランが生まれる上で、バットマンという存在が関わっているのもまた必然なのだ。そのヴィラン代表が、バットマン生涯の天敵、ジョーカーその人である。


ジョーカーという人は、決して快楽殺人者ではない。
強いて言うなら彼は極めて邪悪な傍観者である。
苦悩する人間達の、彼岸と此岸の間に立ち頭を抱える人たちを
舐めるように眺めながら、時折その傍らに立って何がしかを囁く。
彼の囁きには魔力がある。抗いがたい説得力がある。
それは、人一人を彼岸へ突き出し、二度と戻れぬ闇へ塗りこめて余りある力である。
そうして遂に堕ちた人らを見て、笑いながら彼は言うのだ。


「俺は背を押しただけ」


しかしまた一方で、ジョーカーと対峙する生涯の天敵、アメリカ屈指のダークヒーローバットマンもまた、傍観者であるという点ではジョーカーと立場を同じくする者だ。彼は確かに夜毎変装して悪と戦い、ゴッサムシティを守ってはいるが 結局汚職にまみれたゴッサムシティを、清らかな 明るい街にするのは市民の仕事なのである。劇中でゴードンが言う通り、彼は沈黙の守護者であり、市民を見守る監視者だ。市民という存在は非常に流動的で、思想や行動一つで悪にも善にもなりうる。それゆえにバットマンは見守りつつも監視しているわけで、悪に転んだその瞬間 彼らはジョーカーと同じく、街を脅かす悪となる。バットマンに狩られる存在となってしまう可能性を常にはらんだ危うい存在。表と裏を内包する大多数。それが市民であり、彼らの代表が検事ハービー・デントである。そして彼こそが、傍観者ではなかった唯一の主要人物だ。市民を率い、導きうる存在だ。
彼は宿命的に、表と裏を孕んだ存在の象徴――ゴッサム・シティの命運を分けるべく 投げられた一枚のコインだったのだ。



もうこの、左右対称な相関図が何とも言えない。
「結局彼らは何だったのか」
「彼のあの行動は、他の彼に対してどのような影響を与えたのか」
それから

「もし こうなってなかったら?別の行動を起こしていたら?

こと、ジョーカーのたくらみについては これを考えるのがとても楽しい。


今週あたりから、どんどん上映館および上映回数が減ってきてます。
まだ御覧になってない方で、興味をお持ちの方はお急ぎください。
ジョーカーさんの手品とバットポッド大暴走シーンは、スクリーンで見なければ意味が無い!!
 

PR
COMMENT FORM
NAME
URL
MAIL
PASS
TITLE
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
TRACKBACK
TRACKBACK URL > 
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
ブログ内検索
参加しています
モバビス
最新CM
[05/14 Backlinks]
[11/15 かんりびと]
[11/13 ベアール]
[11/10 カンリニン]
[11/08 ベアール]
最新TB
心に本棚を作れ!
メルフォ
アクセス解析
バーコード
忍者ブログ [PR]
"うらもち" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.